食物繊維vs発酵食品。体内環境に役立つのは?

腸内環境|詰まり

スリムを目指す人にも、健康を目指す人にも、美を目指す人にも、不可欠な要素として「体内環境」が挙げられます。
体内環境を維持するための「腸活」については、様々な情報がたくさんあふれるようになり、腸を整えることの大切さは多くの方が知るところとなっています。
体内環境を整えるために良いと言われるものに「食物繊維」や「発酵食品」などがありますが、一体、どちらを積極的に摂る方が良いのでしょうか?
今回は、改めてそれぞれの魅力について見ていきたいと思います。

六大栄養成分の一つ「食物繊維」の役割とは?

体を維持するために必要な栄養成分といえば、かつては
「たんぱく質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル」の5つで五大栄養素と呼ばれていました。
そこに最後にプラスされたのが「食物繊維」で今では六大栄養素と呼ばれています。
最後に栄養素に含まれるようになった背景には、現代人の生活の変化によるニーズがあったと考えることができます。
食物繊維の大切さについて、私たちにわかるように浸透されるようになった昨今ですが、
具体的にはどのような役割を持っているのでしょうか?


「食物繊維」とは、
野菜や果物をはじめとする食材に含まれている繊維質のことです。
繊維と言われる理由の一つとして、人の消化酵素で消化できない物質であるため、かつては食べ物のカスとして不要なものだと理解されていたという背景があります。
食物繊維には大きく分けて、
水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と
水に溶けにくい「不溶性食物繊維」があります。

「水溶性食物繊維」には
腸内で水分と混じり、消化分解の過程でできた体に不要な物質を吸着しながら体外に排出するのを手助けするという役割があります。
水分を含むとゲル状になることで、糖質の吸収スピードをゆっくりにしてくれるという役割もあります。
「不溶性食物繊維」には
腸内で水分を吸収することで膨らみ、便のかさましをすることで便を外に押し出しやすくする働きがあります。

注目高まる「発酵食品」ってどんな食品?

日本人の食文化には昔から馴染みがあったとして、改めて注目を集めているのが「発酵食品」です。


「発酵食品」とは
乳酸菌や麹菌などの微生物を使って、食材を発酵させた食品のことです。
元々は長期保存のためのアイディアだったものです。
発酵に用いられる微生物には、細菌・酵母・カビなどがあります。
日本では、醤油、味噌、納豆などが昔から食材として使われてきました。
発酵させることによって、長期保存が可能になるだけでなく
本来なら体内の消化酵素によって食材が分解されていく行程を、微生物が担ってくれて、
吸収しやすくなり、免疫力アップなどにも役立ちます。
また、発酵食品には善玉菌が含まれることなどにより腸内細菌のバランスを取りやすくなります。

体内環境維持には「食物繊維」か「発酵食品」か。

「食物繊維」「発酵食品」それぞれにメリットがあります。
そんな中でも、摂り方や関係性を理解するとより効果的に取り入れられるようになります。


まず「食物繊維」は「不溶性2:水溶性1」が理想とされています。
例えば、詰まりがひどい方が不溶性食物繊維を摂り過ぎると、便が過剰にかさましした状態となって逆効果のこともあり、
まずは水溶性のものから摂るなど工夫が必要です。
食物繊維と発酵食品のどちらを優先的に摂ればよいのか?とわからなくなるかもしれませんが、
実はこの2種には互いを助ける関係性もあるのです。
発酵食品に含まれ腸内環境をプラスに導く「善玉菌」のエサとなるのが「水溶性食物繊維」なのです。
体内に入った善玉菌を増やすために役立ってくれます。
体内環境を整えるためにも、食物繊維も発酵食品もバランスよく摂ることができる、食習慣を心がけるようにしてみましょう。

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