健康・美容・スリムを邪魔する『中性脂肪』は何が悪い?

中性脂肪|健康

生活習慣病、年齢とともに落ちにくくなるポッコリ、肌悩み、にマイナスの影響を与えてしまうとして知られている「中性脂肪」。
良くないものというイメージはありますが、具体的に中性脂肪とはどのようなもので、どんなダメージを与えてしまうのでしょうか?
今回は、中性脂肪について改めてみていきたいと思います。

「中性脂肪」ってどんなもの?

中性脂肪とは、体内に作られる脂肪の一種です。
食事などから体内に摂り入れられた脂質は、消化吸収され体が活動するためのエネルギーとして消費されていきます。
ところが必要以上に摂取された脂質は、皮下脂肪として体に過剰に蓄積されていきます。
これが「中性脂肪」です。


「脂肪」とついているため、脂っこい食事や脂質を多く含む食事の摂り過ぎだけが原因のおうに感じやすいですが、
炭水化物やタンパク質も摂り過ぎると、中性脂肪となってしまう場合があります。
中性脂肪は健康診断などの結果数値では「TG」と書かれていて、これは
トリグリセリドあるいは、トリアシルグリセロールの略です。
脂質が分解されてできるグリセロール、炭水化物からつくられるグリコーゲン、タンパク質からできるグルコースなどが、過剰になると中性脂肪となってしまうのです。

中性脂肪の過剰な蓄積が引き起こすこと

皮下脂肪=中性脂肪がどんどん体に蓄積されていくとどのような変化が起こってくるのでしょうか?
まずは、お腹がぽっこりするなど見た目の変化が挙げられます。
ところが中性脂肪の恐ろしい点は、見た目に変化が起こっていないと蓄積に気が付きにくいということです。
中性脂肪は、お腹周りに限らず様々な場所で蓄積されます。
血液中や肝臓などにも蓄積され、健康維持を邪魔してしまうこともあります。
痩せていても中性脂肪値が高い、という場合もあるのです。
肥満、脂肪肝、血液中の代謝異常、さらには代謝低下にともなう肌の不調など、
トラブルの原因となるのが中性脂肪の蓄積です。
特に血液中の中性脂肪値が高くなることは、動脈硬化や血流の乱れなどにより全身に深刻なダメージをもたらすことがあるので見逃すことはできません。

溜め込まない体づくりのために必要なこととは

中性脂肪が溜まりやすい原因としては、
食事からの脂質の摂り過ぎなどだけでなく、ストレスや、運動不足によるエネルギー消費量の低下なども原因となります。
「摂り過ぎないこと」と「消費すること」。
この2つが中性脂肪値を下げるためのカギになります。

① 摂り過ぎないこと
食事量を適度に調整すること、食べるもの内容に気を配ること、は中性脂肪対策では必須です。また、調理方法の工夫でも脂質の摂取を抑えられる場合があります。
バターなどの動物性脂質を使った炒め物などを控え、油分の多い肉類などを一度湯通しして脂を落としたり、油を使わない調理法に替えるなど、同じ食材を同じ量摂っても摂取される脂質量を減らすこともできます。

② 消費すること
脂質は本来、体にとって必要なエネルギーです。
体内に取り込まれる脂質を上手に消費することができれば中性脂肪となって蓄積されにくくなります。
そのためには第一に運動ですが、代謝そのものを高めるために冷えない体づくり、燃焼を促進するために自律神経を整える、など様々な対策が可能です。
運動を取り入れる場合には、ハードなものよりもじわじわと脂肪燃焼が期待できる有酸素運動を中心にすることがおススメです。
中性脂肪の蓄積によってすでに体に負担がかかっている場合もありますので、いきなりハードなものではなく、無理なく続けられるストレッチやウォーキングなどからはじめてみてください。

代謝が低下してくる年齢など、気付かないうちに中性脂肪が溜まりやすい体質になっている場合もあります。
自覚症状があるないに限らず、日ごろからできる改善はぜひ取り入れるようにしてみてください。